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  侵略と植民地支配を美化する教科書の採択に抗議する



「侵略と植民地支配を美化する教科書の採択に抗議する緊急声明」

                             2005年4月6日
                             
 昨4月5日、文部科学省から2006年度から中学校で使用される教科書の検定結果が公表された。かつての詰め込み教育への反省から打ち出された「ゆとり教育」が見直され、かって削除された内容が復活するなど、迷走する「教育改革」のつけが現れた検定結果である。
 しかし中でも、国内外の多くの人々から批判が集中されている「新しい歴史教科書をつくる会」による扶桑社版中学校歴史・公民教科書が検定を合格したことについて、私たちは大きな憤りを持って断固抗議する。
 
「つくる会」教科書は、日本軍によるかつての侵略戦争と植民地支配を賛美し、南京大虐殺や戦時性奴隷(「従軍慰安婦」)の存在を否定している。一方で、現在のイラクへの自衛隊派遣や憲法改悪の動きを積極的に肯定し、天皇元首化、家族制度強化などを通して、国家のために忠誠を尽くし犠牲をも厭わないという「国民」像を描き出している。扶桑社に限らず、他の出版社についても「従軍慰安婦」、「強制連行」などの加害記述が削除、言い換えられている。またことさらに竹島(独島)問題などを日本領土として明記するなど国家主義を煽って記述させるなどしている。これは政府の検定圧力の下で「歴史改ざん」とも言うべき教科書の反動化が進んでいると言うことである。
 
特にこの「つくる会」教科書が、今後全国で採択され、多くの学校でこの教科書の使用を許すような事態になれば、現在の「戦争のできる国家」づくりを目指す動きがさらに加速されることは誰の目にも明らかである。そしてそのことは、憲法改悪勢力のもくろむところとも一致している。

 しかし、すでに、韓国、中国の民衆たちは、歴史を改ざんする「つくる会」教科書に対し多くの怒りの声を上げている。これまでさまざまな闘いを通して韓国、中国の労働運動との連帯を積み重ねてきた私たちは、各国の民衆の闘いを重く受け止め、その声に連帯して、本日以降も、全国各地の労働組合、市民運動とともに、「つくる会」教科書の採択を許さず阻止する闘いを担っていくとともに、
教科書問題とつながっている憲法・教育基本法改悪反対、天皇元首化阻止、イラク戦争反対、自衛隊の即時撤退、アジアの民衆との連帯などのさまざまな闘いをさらに強めて、全力を挙げて闘っていくことをここに決意する。

                                   以 上



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