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  JR福知山線の脱線・転覆事故に対する声明



   JR福知山線の脱線・転覆事故に対する声明

    

 去る4月25日に発生したJR福知山線の脱線・転覆事故は、死者107人、負傷者460人という大惨事となりました。犠牲となった被害者とご家族のみなさんに心から哀悼の意を表すると同時に、負傷された方々の一日も早い御回復を祈念いたします。 
 JR西日本は、今回の発生の初期の段階で @高見運転士が過去に3回ミスを犯している、A線路への置き石・原因説の2点を記者会見で明らかにしました。これは、JR西日本の事故責任を回避し、運転士個人や外部者に事故責任を転化するJR西日本の体質を示すものであり、厳しく糾弾されなければなりません。
 今回の事故の真の責任は、「効率・利益優先」「安全軽視」のJR西日本の経営体質そのものにあります。それはまた、JR各社とも同様であり、国鉄分割・民営化を強行してきた政府・自民党の責任も免れるものではありません。
  国鉄の分割・民営化によって発足したJR各社は、分割・民営化に反対した国労・組合員を差別・弾圧し、経営効率化と利潤追求路線をひた走ってきました。それは、国鉄時代の公共交通機関としての「安全第一」主義を軽視し、人員削減と労働強化、増収と競争主義、増発とスピードアップ化を進めてきたのです。それに対し、「安全第一」を主張する社員は、会社方針に反する非協力社員として差別され、不当配転等で冷遇されてきたのです。まさに、JRの「効率・利益優先」「安全軽視」の経営体質が生んだ今回のJR福知山線の脱線・転覆事故であるといえます。
 また現在、JRにかぎらず他の民間企業や公務員職場に置いても行革と企業リストラによって人員削減と長時間労働、非正規労働の拡大、悪労働条件の下での委託・下請化の進行等々、効率化の名の下に職場の「安全軽視」や「健康軽視」が進んでいます。厚労省の今年に入っての労働者健康状況調査でも労働者の61.5%が「職場での強いストレスを感じる」と、また、東京に本社のある300人以上の企業の57.9%が「今後、過労死が発生する恐れの可能性」を指摘していのです。
 まさに、新自由主義を背景とした「効率・利益優先」「安全軽視」のもとで、多くの労働者が悪労働条件下で酷使され、労働災害・大事故と隣り合わせで働いている状況にありるのです。かつて労働運動は「抵抗なくして安全なし」「安全なくして労働なし」をスローガンに職場の安全闘争を闘ってきたきた歴史にあります。
 私たちは、今回のJR福知山線の脱線・転覆事故について、JR西日本の経営責任を追及すると同時に事故原因の徹底糾明と「安全第一」の職場体制・再発防止の確立を強く求めるものであります。また、今回の事故を契機にあらゆる職場で、労働者の「命と健康」「権利と人権」、「労災事故の撲滅」のために「安全第一」・「職場点検」活動の取り組みを強めてゆくものである。

 2005年5月12日
             全国労働組合連絡協議会(全労協)




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